言語の臨界期については今のところ仮説だそうですが、一定の年齢を過ぎれば言語の習得(特にlistening & pronunciation)が難しくなるのは事実です。
言語の臨界期がいつまでなのかについてはいろいろな説があるようですが、出生から思春期に入る前(12才~13才)頃までのようです。発音はもっと早い、5~6才ごろまでという説もあるそうで、複数の臨界期がありますがいずれも子供のうちに臨界期を迎えるようです。(仮説ですが)
この仮説は、母語の習得に関してたてられたものでした。問題は第二言語、外国語の習得についてです。母語以外の言語を学ぶのにすでに臨界期を過ぎていたらもうだめなのでしょうか?
実際、幼少期~思春期前後までに移住した人の英語力は高くなりやすいと思われます。
家族で海外に移住した人の話を聞くと、英語を習得する速度は子どもにかなわないという話はよく聞きます。
大人になってからでも、若いうちに留学した人と、大人になってから海外駐在などした人とでは、聞き取りや発音に差があるように思います(個人の感想です)。現地で生活すれば英語は非常にうまくなるのですが、やはり日本語英語が抜けないというか、若くして留学/移住した人とは差があります。
とはいえ、大人になってから英語力を身に着けた実例はたくさんあります。私の知っている方にもたくさんいます。しっかりとした動機があって学習を継続すればある程度の成果が出ることは間違いありません。
「臨界期」を逃すと英語ができなくなる。
「臨界期」に複数の言語環境で育てると混乱してしまってうまく習得できない。
こうした仮説(臨界期自体が仮説であるため)については、一部本当だけれども、努力で覆せる部分も多くあると言っていいのではないかなと思います。
混乱して習得できない云々ですが、これは子供を英語漬けにする環境がある人に限ってですが、小さいうちは多少の混乱があると思います。けれども、週1回の英会話教室程度では混乱するところまではいかないと思います。
しっかりと英語でコミュニケーションをとれるように、自分の味わった苦しみを味わうことがないように、という考えであれば、若いうちに始める方が効果が大きいと思います。
言語に限らず、子供のうちはなんでも吸収が早いですからね。