中学生のスピーキングテストについて、結果が公表されましたね。
正直、かなり低く、現状では問題があるということが分かりました。
スピーキングの正答率は12.4パーセント
この数字は本当に驚きです。
1割程度の正答率ということは、ほとんど正解できていないということですね。
スピーキング問題は5問出題されました。
動物園での会話
- ゾウの誕生日を英語に訳す問題 19%
- 園内でどこをまわるか次の予定を伝える 9.4%
- カンガルーの食べ物について質問 13.4%
- 小さな男の子へのお土産選びの理由 16.1%
問題リンク
https://www.nier.go.jp/23chousa/pdf/23mondai_chuu_eigo_speaking-script.pdf
実際のテスト問題は正直、1~3は正答率7割あってもいいのではと思います。
カレンダーのことなんて1年のときにすぐやりますしね。
予定を伝えるのも、be going to がわかれば言えるのではと思いますが。
3もWhatを使う一般動詞の疑問文ですから、1年生の段階でできるものです。
4のお土産の理由をのべるところは、理由の部分をうまく自分が知っている単語で表現できるかというのが難しいかもしれません。
環境問題のプレゼンテーション
5については、正答率4.2%というおどろきの低さです。
平均的な生徒は誰も答えられていないといっていいです。
環境問題のプレゼン1分間をきいて、内容を理解し覚えておきつつ、自分の意見を考え組み立てる問題です。
これは慣れていないと大変でしょう。
しかし、中3で、英検3級に合格しているような子どもであればこのくらいは難なくこなせると思います。
英検の3級に合格するためには、ちょっとしたエッセイを書く練習もしますし、面接練習もしていますので、多少文法のミスはあっても言いたいことを話すことはできるでしょう。
スピーキングは別途練習が必要
この結果が何を表すかというと、スピーキングは別途トレーニングが必要だということです。
英検3級レベルは中3になるころには習得しているという想定なわけですから、この学力テストの結果は正直大変問題があります。
学校の集団授業だけではどうにもできない部分があるということです。
また、文を自分で組み立てて話すには、しっかりと文法とスピーキングとの両方に取り組んでいなければなりません。
小学生から熱心に学習を続けてきた、中学生からでも熱意をもってしっかりと自宅学習・練習を積み重ねてきた子たちだけができるようになります。
習い事として気軽にやるものだと思っていた英語ですが、実は本気の学習として取り組まなければ、ネイティブの未就学児・小学生レベルの会話すらままならないことが分かります。
まとめ
英語が「普通の会話程度であれば話せる」ことを目標としている以上は、学校以外の場所で何かしら取り組む必要があることが分かりますね。
現在は学力テストでやるくらいで済んでいますが、今後入試などのほかの場面でもスピーキングが導入されることがあるかもしれません。
英語教室や英会話教室に通ってもいいですし、オンラインレッスンでもいいです。
自分でやれる形で学習をしておくといいでしょう。
大切なことは、ただ話す練習だけではなく、文法も同時にしっかりと基礎固めをしていくことです。
瞬発力を付けるにはブロークンでもOKですが、最終的には文法的に正しい英語で瞬発力をもって発話することを目標としてください。
ただ単語を並べて「通じた!」と勘違いしてしまうのはいけません。
この「通じた」は実は相手にも相当負荷がかかっていて、ほぼ理解されていないことの方が多く、しかも相手に通じていないことにすら気が付けないということも起こります。
何でも「すぐに、簡単に、誰でも」できるようなことを言う人がいますが、そんなことはありません。
言語の習得は、特に語順が全く異なる英語の習得については、時間かかるものだと思って、真面目に、気長に、年数をかけて取り組んでいっていただきたいなと思います。
もちろん、うちに来てくれると一番うれしいですが。