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完璧主義はいいこと!?

こんにちは!

今日は完璧主義について考えてみたいと思います。

 

そもそも完璧主義とは…

完璧主義と聞くと、なんでも「完璧」にしようとして努力するからいいのでは?と思われますよね。

物事に対して高い基準の目標を持ち、それに向けて行動するのですが、ふつうはある程度で時間やさまざまな環境の制約を受けて見切りをつけますが、欲求が強いためそういうことをしないのです。

周囲の環境やタイミングが合えば非常に高いレベルで物事を達成することができるので、称賛され、自己肯定感も高まり、さらに高い目標に向けて進んでいくことができ、いいことずくめです。

義務感が強く、妥協が苦手で、グレーなことを受け入れられない傾向があります。

これは自己管理能力が高いということで、最後まで責任を持って頑張るなどいい方向に作用します。その一方で、自分だけでなく他人にも厳しいため「否定的・批判的」な側面もあります。

特徴

完璧主義の人には次のようなネガティブな特徴があります。

  1. 完璧を目指す性質ゆえ、過度に失敗を恐れることがあります。→失敗してしまった自分(完ぺきではない自分)を受け入れられない
  2. 物事がうまく進まないと、すぐにかんしゃくを起こしてしまう(家族だけでなく先生や友達の前でも)。
  3. 新しいことへの挑戦や失敗しそうなことは避ける傾向にあります。→失敗が怖くてできない

というのも、完璧主義の考え方として、「0か100か」「黒か白か」という考え方の人が多いです。

「完璧にできないのであれば、何もしない方がマシ」という考え方で(これは普通の人には理解しずらいですが)、ほんの少しの失敗ですぐに物事を投げ出してしまうことがあります。

困難なことへ挑戦せずに成長の機会を逃しやすく、困難を克服したり、失敗したときにもう一度立ち上がるための精神的な強さ (resilience) を身に着けることができにくくなります。

また、自分が完璧でないにも関わらず周囲に対して批判的な面があるため、孤立しがちです。

親にできること

ありのままの、だめなところがある自分でいいのだと、まず認めることが大切です。

失敗してもいいんだよ、ということを教えていきましょう。

レッスンでは「間違ってもいいんだよ」といつも伝えています。「練習だから恥ずかしいことはないんだ、みんな間違えるものだよ」と言い聞かせています。「間違えないなら来る意味がないよね」とも言っています。

テストなどでは点数をほめるのではなく、そのために頑張ったプロセスをほめてください。例えば95点を目標としていたとして80点だった場合、本人がそもそも80点に対して落胆していますから、それ以上何かを言う必要がありません。

ここでできていない問題に注目してなにか否定的なことを言おうものなら「あんなに頑張ったのにだめなら、もう頑張りたくない」という気持ちになってしまいます。

私も社会のテストで98点を取ったとき、「どうしてお前はこの2点が取れないんだ」とあきれられたことを今でも覚えています。

できないことに注目することは子どものやる気を生まないのは実体験からよく理解しています。

本人の考え方にそういう癖がついているので、最初からその思考をなくすのは難しいでしょうが、少しずつ日々の声掛けで変わっていくでしょう。

厳しいしつけについても、「過剰に失敗を恐れるようになり、失敗した自分を責めるようになる」という研究があります。完璧主義の子どもたちはそもそも過度な不安感や恐怖心をもって生活していますので、日々のちょっとした失敗などは冷静に対応して、事件や事故にならないようなものであれば軽い注意で問題ないでしょう。

まとめ

親からすると、「こんな点数でいいのか」「こんなこともできないで大丈夫なのか」などと心配してしまい、つい口を出してしまいがちですが、ある程度のゆるさをもって見守るということが必要なのだと思います。過干渉は自立のチャンスを奪ってしまいます。

※躾をしないのと、あたたかく見守るというのは全く別のことですので、その点はご注意ください。

また、完璧主義のネガティブな側面が親から子供へと引き継がれていく可能性があるという研究(米ミシガン州立大学)もあります。

子どもに完璧主義なところがあるなと思ったら、自分ももしかしたら完璧主義なのかもしれないと考えてみてもいいかもしれません。親がリラックスして生活してみると、子どもも一緒になってゆっくりとした気持ちになれるかもしれませんね。